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母の離婚(5/7)



この頃のことはいろんなことが複雑でうまくまとめられない。

母はリッチな生活に慣れてくる、またはある程度満足し始めると、今度は自分の将来への不安を感じ始めていたようだ。

給料を全額母に預けてくれていた父、母の思い通りに動いた父から離れたことで見えてきた将来への不安。
母は自分が離婚したら、相手(不倫相手)はお金持ちだから、当然娘たちは自分についてくると思っていたらしい。
娘(私)は「母の好きなようにすれば」という立場を崩さず実家から離れない。
そして不倫相手は離婚せず別居のままであり、娘もそばにいない、母は不安になった。


何も持たずに転がり込んだ母に対して全ての援助をしてもらっている母だった。
不安な母は男性に対して不満を持つようになっていく。
自分が原因を作り男性をあてにして逃げ出したことを都合よく忘れたのか理解していなかったのか。
母は家庭の中で父を蔑みながら自分が何十年も女王様として君臨してきた地位を自分から捨てた。
次の新しい関係(男性)も自分にそうしてくれると思い込んでいたのかもしれない。
それが父とは全く違い、自分の思う通りにできない現実がわかってきたら、不安定になったようだ。


私は社会人となり夜遅く一人でゆったり休むのがホッとした時間だった。
職場は上司仲間に恵まれ楽しく仕事ができていたが、やはり疲労はある。
そうした中帰宅する時間を見計らったかのように、頻繁に母から電話がかかってくるようになった。
まだまだこの頃は固定電話しかない時代。
内容は男性の愚痴ざんまいで1時間2時間ずっと話し続ける。
父の次はその男性がターゲットになっていた。

最初はいつも「akiraちゃん、お帰りなさい。お仕事どう?辛いこととかない?」
これは母の挨拶がわりで私の話など聞くつもりもないというフレーズだった。
最初は心配してくれているのかなと思い、
「今日はね、、、」と続けようとすると、もう自分の話題だった。

以前幼少の頃のところにも書いたが、母は私の話など聞くつもりは全くなかった。
最初の応対が終わると即座に母の番になる。
母の挨拶がわりのフレーズには反応せず「特に何もないよ」と答えるのみにしている。

「私のことを一番に考えてくれない」
「私のために何かしてくれたことはない」
「奥さんと別れようとしない」
「自分は男性の食事洗濯仕事まで手伝っているのに自分のいうことを聞いてくれない」
「私には誰も味方がいない」
「(男性の)生命保険の受取人に私の名前に変更してってお願いしているのに、いつも変な理由をつけて話を終わらせるの」
「せめてマンションくらい私の名義にしてってお願いしているんだけど」

相手は離婚もしていないのに、突っ込みどころ満載だと思う。
でもこれが母なのだ。
この願いをきいてくれない男性の方がおかしいと本気で思っているのだ。


男性はとてもよくしてくれていると思うのだが、母が望むことに際限がない。
確かこのくらいの時期にどうやら父母は離婚したようだった。
いつしたのかは覚えていない。

要約するとこんな感じなのだが、頻繁な電話内容はこれにその日の詳細な出来事までついてくる。
男性が母の扱いに困ったのか、母のためにアパートを借りてくれた。
新しいアパートで賃料、生活費全て男性持ちだった。当然母はそのように仕向けたかお願いしたのだろう。
母は新生活にウキウキしながら
「これでakiraちゃんがいつでも遊びに来られるわね」
「一緒に暮らさない?」
「一緒の生活が嫌だったら、会社が終わったら夕飯をうちで食べにきたらどう?」

男性からの援助で全てまかなっている母が、どうして私と一緒に暮らそうなんて考えられるのだろう。
母は何を勘違いしているのだろう。
母は自分の娘(私)の生活も男性に面倒をみてもらうのが当然と考えているようだった。
私は男性にお世話になんてなりたくもないしお金やプレゼントなどもらう理由がないし、欲しくない。

だから母には毎回断った。
母はなぜ私が断るのか心底わからなかったらしい。
母の考えは「もらえるものはもらっておきなさい」
「お金がある人なのだからいいのよ」
「遠慮なんかバカよ」

母も私が断ることが理解できないように、私も母のことが理解できなかった。

それでも母が寂しそうにする態度をされるとまるで私がそうさせているような罪悪感に囚われた。
男性が借りてくれたアパートは新しく、部屋数もあり、利便性もよかった。
男性のマンションと行ったり来たりしている様子だった。

それでもアパートにいるときは寂しい辛い辛いと話す母にとても大きいぬいぐるみをプレゼントした。
一緒に住むことはできないけど母を忘れてはいないことがわかるような、
母の寂しさを少しでも紛らわせるかと考えて選んだものだった。
でも母は邪魔にしか思わなかったようだ。
母の欲しいものではないからだ。何をしても、何を話しても無駄だった。
母が求めていたのは自分の将来への不安を払拭してくれることだったからだと思う。

母の思い通りにならない男性へのストレスを長電話などで私にぶつけていた。
母が望むようなことはもう社会人になった私にはできないことばかりだった。
それを理解しない母は私に罪悪感を植え付けていった。









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by akisaku1231 | 2019-02-21 23:10 | 私の生育、環境
母(強烈な性格?)の娘である私akira(おそらくadd)との関係 そして一人息子natsuki(add)との関係についてのブログ