2019年 01月 29日
強迫性障害(鍵、ガスの元栓、料理など)
私は結婚後すぐに妊娠を望んでいため仕事を退職し、初めてゆったりとした新生活を始めた。
私は一人で行動することなどは苦にならない。
一人暮らし、ホームステイ、ルームシェア経験ありの、神経質とは程遠い無頓着な性格だ。
結婚後その変化は少しずつ表れていった。
一人で外出する時、アパートの鍵やガスの元栓を何度も確認するようになった。
今まで気にも留めなかった普通のことが繰り返すようになる。
最初は2回チェック、それが3回4回5回、、、玄関とキッチンの往復回数増加。
当初、心配性になったのかな、仕事もせずにいると忘れっぽくなるのかなぐらいにしか思っていなかった。
それが日々だんだんエスカレートしていった。
昔から食に対してこだわりがなかったが偏食だった(今も)。
そのせいか料理も興味がないので結婚するまで本格的にしたことはなかった。
結婚後失敗も何度もしていたが、いつか上手になるだろうと楽観的な気持ちでいた。
上記の鍵やガスの元栓確認行動するようになった頃から料理の最中にも変な行動をするようになる。
1) 野菜などを包丁で切りボウルに入れその台に仮置きしておく、
2) 次の食材を切るために、使っていたまな板や包丁をさっとシンクで洗う
3) (!)の野菜が入ったボウルの中に洗剤がかかった(まな板と包丁を洗った雫などが飛び散った)のではないかと疑問がわくようになる。
かかったかどうか見てないが可能性はあると思ってしまったら、もうダメだった。
ボウルに入れておいた切り揃えた野菜を全部捨てる。
そしてまた最初からやり直しのループに入る。
捨てる材料に罪悪感とやりきれない思いを抱え、何度もそんなことを繰り返す自分にうんざりしていた。
でも症状は悪くなっていった。
更に次の段階(食材だけに止まらなかった)に入る。
今度はレンジ台に置いてあるフライパンやおなべで調理中のもの(料理が出来上がっているもの)も、
自分が何かの拍子に汚染してしまったかもしれないと思う。
一度それに囚われたら全て捨て、一からやり直さなければ気が済まなくなった。
料理に時間がかかりすぎてどうしようもなくなる。
汚染の可能性思考を断ち切るために、ありえないくらい丁寧に(切りそろえただけの食材一つずつ他の部屋に移動)し、
料理途中のフライパンや鍋も移動し、汚染の可能性を全排除して行動をしていてもダメなのだ。
ただここまでくると流石に自分はおかしいのかもと思いがよぎってはいたが、
いや、原因を作っているのは自分なんだから根拠はあると思い込もうとしていた。
一人で出かける時の、鍵やガスの元栓の件はさらに悪くなり、30分以上確認(家の中の往復)したのち、
やっと外出できても10分くらい歩くともう一度家に戻り確認することが多くなる。
そしてとうとうやっと目的地についても、家に戻って確認したくなる衝動になっていった。
そうなると家から出るのも苦痛、億劫に感じた。
夫と一緒に出かける時も同じだったが、夫に「鍵かけたよね、ガスの元栓ちゃんと閉めたよね」「一緒に見たよね」「夫も見たよね」と
何度も繰り返し聞き、そして夫も毎回「大丈夫だよ」と安心させてくれ、一人の時よりはまだマシだった。
夫は毎回嫌になる程聞いているはずなのに、全く嫌そうな態度を見せずに「大丈夫」と答えてくれることに感謝だったし安心だった。
夫はいつものんびり待っていてくれる、焦らせない、一貫して同じ態度だ。
安心を与え続けてくれることが救いだった。
強迫性障害というものがあると知り、自分の行動がその症状に似ているとわかった(病識)のが数年後だった。
その間、そういう行動には波があった。
ひどくなる時もあるが、少し症状が弱まる時もあった。
なぜそうなってしまったのか。
最初に書いたがきっかけは生活環境の変化が一番の原因かもしれない。
他の原因として考えられるのが次のことだ。
家庭不和で育ち、後に家庭崩壊し家族バラバラになった自分に、夫と出会い結婚しパートナーができた。
夫のことが大切で大事で守りたいという気持ちが一気に強まりすぎたこと、自分が原因で夫を失うことへの恐怖心。
大事な夫との生活であるアパートでは、鍵や窓閉め(泥棒など入られたらどうしよう)、ガスの元栓の確認(火事になったらどうしよう)を強烈に心配するようになっていった。
大好きな夫が食べる料理に、不潔で汚染されてしまった料理を食べさせては病気になってしまうかもしれない、失ってしまうかもしれないという恐怖。
自分ひとりだったらどんなものでも気にせず食べていたのに(今も)。
このように想像してみたが本当のところは当然わからない。
感情の後付けかもしれない。
続く
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by akisaku1231
| 2019-01-29 23:36
| 強迫性障害

